日本のTVアニメはSF&ロボットアニメでスタートし、現在でも多くの作品が作られています。

(※意図して幾分見難いページ構成にしていますが“味”と思っていただけると幸いです)

取り扱い作品
マジンガーZ
ゲッターロボG
宇宙の騎士テッカマン
超電磁ロボ コン・バトラーV
宇宙戦艦ヤマト2
赤い光弾ジリオン〜赤い光弾ジリオン 激闘編

マジンガーZ
■昭和47年12月3日から昭和49年9月1日放映 全92話
■原作・永井豪とダイナミックプロ 演出・芹川有吾、勝間田具治、他 脚本・高久進、藤川桂介、他 作画監督・羽根章悦、中村一夫、他 音楽・渡辺宙明
■声の出演・石丸博也/兜甲児、江川菜子(現・太地琴恵)/弓さやか、八奈見乗児/弓弦之助、大竹宏/ボス&せわし博士、富田耕生/Dr.ヘル&ヌケ、他
■言わずと知れた巨大ロボットアニメのパイオニア。本邦初の乗り込み操縦型巨大ロボットアニメで、Zがなければ『機動戦士ガンダム(昭和54年4月7日〜昭和55年1月26日放映 全43話)』さえもなかったかも知れない。
 現在のロボットアニメの基本となっている点は多く存在し、発進時の掛け声、戦闘能力のパワーアップなどがそれである。
 意外と苦戦が多いが、絶体絶命のシチュエーションからの逆転勝利は痛快無比!
 他にもこの作品の魅力は多々あるが、俺は渡辺宙明氏の作った歌や音楽を挙げたい。
 実際には挿入歌となっている『Zのテーマ』がもともとはOPテーマとして作られ、既に録音も完了していたのだが「パンチ力に欠ける」という印象を持たれてしまい、急遽、実際のOPテーマ「マジンガーZ」が録音された。
 なるほど、言われてみると『Zのテーマ』は若干パンチ力不足の感がある。しかし、メロディーラインの流麗さ、詞の内容などはっきり言って、メチャメチャかっこいい! 俺なら、この曲をアニメソングトップ1に挙げるね。
 他にも『空飛ぶマジンガーZ』『マジンガーわがマシン』『わが友マジンガーZ』など挿入歌がとことん素晴らしい!
 当然のようにBGMにも素晴らしい曲が多く、『激闘、戦闘獣VSマジンガーZ(C−1B)』『マジンガーZ始動(C−6)』『空飛ぶ機械獣(C−4)』『マジンガーZ絶体絶命(第4回録音M−3)』など枚挙に暇がない。
 なお、劇場作品『マジンガーZ対暗黒大将軍』はロボットアニメ映画の最高傑作の呼び名も高い。ズタボロになりながら勝ち目のない戦いに臨むZと甲児の姿は涙なくして見られない?['19.05.25.更新]


ゲッターロボG

■昭和50年5月15日〜51年3月25日放映 全39話、45回(途中再放送6回あり)
■原作・永井豪、石川賢とダイナミックプロ 演出・小湊洋一、生瀬昭憲、他 脚本・上原正三、高久進、他 作画監督・小松原一男、野田卓雄、他 音楽・菊池俊輔
■声の出演・神谷明/流竜馬、山田俊司(現・キートン山田)/神隼人&ナレーション&他、八奈見乗児/車弁慶&ブライ大帝、富田耕生/早乙女博士&ジョーホー、矢田耕二/グラー博士&大枯紋次&他、他)
■マジンガーZが巨大ロボットのパイオニアなら、ゲッターロボシリーズは合体巨大ロボットのパイオニア。
 主人公レギュラー、巴武蔵の戦死というショッキングなラストのあとを受けてスタートした、ゲッターロボシリーズ第二弾。
 ちなみに「G」にはガッツとかグレートとか様々な意味が込められている。
 このゲッターロボGは前作からパワーアップした感が物凄く強い。その要因に金田伊功氏が作画に参入した事も挙げられる(実際には前作第38話『魔の海からの脱出!!』から参加している)。
 メイン作監の小松原氏の整った美しい画も勿論魅力的ではあるが、ダイナミックさという点では、金田氏の方に軍配が上がるだろう。
 ドラゴンとポセイドンには合体パターンが数種あるのに対し、ライガーの合体パターンが金田氏作画回に描かれた1パターンしかない事や、ゲットマシン発進シーンや必殺の(渾身の)シャインスパークが 他の作画監督の回にまでもバンクとして使用されている事からもそれが見て取れる。
 最終回『大決戦!!日本上空』も野田作監、金田作画全開の一編であるが、ラスト、十字架のペンダントを首からはずす、ヒロイン、ミチル(声・吉田理保子)が全90話を通して一番可愛かった。
 そして、パワーアップしたのは絵だけではない。物語としても傑作が多い。
 前作でも傑作が多く生み出されたが、今作は、さらに傑作が多い。狡猾な百鬼帝国の大幹部・ヒドラー元帥(声・緒方賢一)と、正々堂々と戦おうとする自雷鬼や鉄甲鬼との対比で魅せる、第11話『百鬼帝国!将軍への道』と 第16話『死闘!嵐吹く男の道』は屈指の出来映え。
 第11話は後半のメインライターを務めた田村多津夫氏、第16話は前半のメインライターを務めた上原正三氏がそれぞれ脚本を執筆した。
 特に第16話は「同じ軍隊の中に殺したい奴がいて、敵対している国に、本当は一生親友になれる奴がいるという風に僕は思ってる。戦争の理不尽さですよね。」と語る上原氏らしい、エピソードだろう (参考文献・二見書房刊 懐かしのTVアニメベストエピソード99<東映動画編>)。
 本作の音楽も渡辺宙明氏の『マジンガー』と双璧を成すカッコよさを持っている。
 OPテーマはいうに及ばず、EDテーマの『不滅のマシンゲッターロボ』は無敵のカッコよさを誇る。まさに、不滅のマシン、を謳い上げている歌である。ちなみに俺はこの歌がゲッターロボシリーズ全曲の中で最も好きな歌である。
 BGMでは『ゲッターロボ!』のメロオケ(純カラオケにメロディーをオーバーダビングしたものの事)が凄く好きで、この曲は第20話『大攻撃!メカ要塞鬼』でのポセイドン対メカ大輪鬼戦での使用は鳥肌が立つほど燃える効果を上げている。 ['19.05.25.更新]


宇宙の騎士テッカマン

■昭和50年7月2日〜12月24日放映 全26話
■原作・竜の子プロ企画室 総監督・笹川ひろし(前半)、鳥海永行(後半) 脚本・鳥海尽三、永田俊夫、他 キャラクターデザイン・天野義孝 メカデザイン・大河原邦男 音楽・ボブ佐久間
■声の出演・南城二/森功至、天地ひろみ/上田みゆき、アンドロー梅田/山田康雄、天地創造/内海賢二、ランボス/滝口順平、他
■竜の子プロのハードSFアクション路線第4作(第3作という考え方もあり)にして、最終作。
 元々は「宇宙ガッチャマン」をコンセプトに製作された。が、当時は宇宙を舞台にした作品はヒットしにくいというジンクスがあり、この作品も、そのジンクスに抗う事が適わず、当初1年の放映予定が、 半年で打ち切りという結果に終ってしまった。
 しかしながら、その打ち切りこそが、名ラストシーンを生んだと言っても差し支えないだろう。その最終回を紹介すると……。
 天地局長は、スペースナイツが奪取したワルダスターの円盤を参考にリープ航法メカを作り上げた。それをブルーアース号に搭載し、スペースナイツは銀河系へ第2の地球を探すべく、先遣隊として旅立つ事になった。
 そして、まさにブルーアース号がリープ(『宇宙戦艦ヤマト(昭和49年10月6日〜昭和50年3月30日放映 全26話)』で言うワープの意)しようとしたその瞬間、それを妨害しようと、ワルダスター団長ランボスは宇宙帝王ドブライ (声・桑原たけし)の命令を待たずして命を賭けて総攻撃を開始した。
 このままではリープできない。そこで城二はテッカマンとなってワルダスターを引きつけ、その隙にブルーアース号をリープさせる作戦に出る。だがそれは、テッカマン=城二の死をも意味するものであった。 城二を愛するひろみは当然反対するが、しかし城二は人類の未来の為に出撃する。そして、ブルーアース号は見事リープに成功、それを見届けたテッカマンは、最後の力を振り絞って、群がる敵の真っ只中へと突き進む。 テッカマンの雄叫びが宇宙空間に木霊した……。
 と、いうもの。予定通り放映されていなかったからこそ、余韻ある感動のラストシーンとなったと言えよう。また、友好的な宇宙人を城二がワルダスターだと勘違いし、大虐殺を犯してしまった第11話『失われた宇宙船』も、 人気の高いエピソードである。本作品は既にDVDになって発売されているので、是非見て欲しい。
 本作品において、最も存在感のあったキャラクターといえば、アンドロー梅田を置いて他にはないだろう。演じるはルパン三世でおなじみの故・山田康雄氏。生前「戦闘アクションアニメは嫌いだ。(物語中の)理由はどうあれ、 戦争だから。」と言っていた氏ではあったが、その氏が演じていたほどのキャラであるからには、アンドローという男が、ただのキャラでないことは想像に難くはないだろう。自分の故郷、サンノー星に帰りたいという気持ちと、 仲間を裏切る事になってしまうという気持ちの葛藤。その悩む姿は圧巻であった。
 もう一つ注目したいのが、テッカマンの雄叫び。『仮面ライダー(特撮ヒーローの世界参照)』でおなじみの「トオッ!」という掛け声に、歌舞伎のような効果をプラスした「トオ〜ッ!」という独特の雄叫びが、テッカマンの雄叫び。
 これは、音響監督を務めた本田保則氏の発案だそうだが、この雄叫びこそが、テッカマンの最大の特徴だったと言えるだろう。また、当時は斬新だったスキャニメートというCG技術の導入が、本作品の売りの一つだった。
 『科学忍者隊ガッチャマン(昭和47年10月1日〜昭和49年9月29日放映 全105話)』『新造人間キャシャーン(昭和48年10月2日〜昭和48年6月25日放映 全35話)』 『破裏拳ポリマー(昭和49年10月4日〜昭和50年3月28日放映 全26話)』、そして『テッカマン』。竜の子ハードSFアクションアニメはいずれも高い人気を保ち様々な形でリメイクされたが、『テッカマン』のみ、
TVシリーズでリメイクされている。その意味でも、『テッカマン』という作品の価値を思い知らされる筆者である。(但し、キャシャーンがキャシャーンSins(平成20年10月2日〜昭和21年3月19日放映 全24話) としてリメイクされるまでの話である)。
 が、この4作品、『テッカマン』だけが唯一BGM集がCD化されていない作品だったが、2004年9月にようやくCD化。しかし、構成はLPと全く同じで、未収録BGMを足してのCD化は叶わなかった。
 なお、EDテーマの『スペースナイツの歌』にはNGになったバージョンがあるというのは結構有名な話で、歌い手の水木一郎氏が1000曲ライブを敢行した際、当然の事ながら歌ったそうだが、ライブCDには残念ながら収録いない。
 スタジオバージョン、ライブバージョンにかかわらず、その曲もCD化してもらいたのである。
 最後に、スタッフについて。OPフィルムでテロップにて紹介されているスタッフだが、実際のスタッフとは少し違っているので、ここに記しておく。
 メインキャラデザイン・吉田竜夫、敵キャラクターデザイン・九里一平、天野義孝はペガスのデザインを担当した。メインメカデザイン・中村光毅、大河原邦男は敵メカデザインを担当した。['19.05.25.更新]


超電磁ロボ コン・バトラーV

■昭和51年4月17日〜52年5月28日放映 全54話、58回(途中再放送4回あり)
■原作・八手三郎、総監督・長浜忠夫 脚本・辻真先、田口章一、他 キャラクター原案・成田マキホ アニメーションキャラクター・安彦良和 作画監督・金山明博、佐々門芳信、他 音楽・筒井広志
■声の出演・三ツ矢雄二/葵豹馬、山田俊司(現・キートン山田)/浪花十三&ナレーター、上田みゆき/南原ちずる、富田耕生/四ツ谷博士、市川治/大将軍ガルーダ&総統ワルキメデス&ケロッペ、他)
■故・長浜忠夫氏が総監督を務めたロボットアニメシリーズ、通称『ロマンロボシリーズ』の第1作にして最も長く放映された作品。
 『勇者ライディーン』(昭和50年4月4日〜51年3月26日放映 全50話 52回(途中、再放送2回あり))では、玩具でも再現可能な変形機構がウリだったが、今作では玩具でもほぼ再現可能な合体機構がウリとなった。
 本当の意味での主役『コン・バトラーV』の魅力もさることながら、キャラクターが際立っている事が、この作品の人気の要因ではないだろうか?
 まず正義側、地球をキャンベル星人の侵略から守って戦うバトルチームの面々。特に、ヒロインの南原ちずる。彼女がロボットアニメに存在する事が奇蹟に近い、と言えば大袈裟か? しかしながら、それほどに世のオタク (もちろん当時はそんな言葉はなかったが)たちに、絶大な人気を誇っていた。そして、今も根強い人気がある。やはり、アニメのキャラ設定を担当した安彦良和氏の手腕に依るところが大きいだろう。氏は後年、『機動戦士ガンダム』で、 セイラ・マスという美少女を生み出すが、それを見ても氏の画力には敬服する。
 侵略者キャンベル星人側にも、この作品に於いてかなり大きな存在であるキャラクターがいる。言うまでもなく、大将軍ガルーダの事だ。アンドロイドでありながら、自らをキャンベル星人だと思い込まされ、利用されていた……。 彼がその事実を知る第25話『大将軍ガルーダの悲劇』、そして、ロボットとしての誇りのため、自分を造り利用していたオレアナ(声・野沢雅子)に復讐、その後、コン・バトラーに 一騎打ちを挑み、満足して散る第26話『オレアナ城大崩壊!』は、特に人気の高いエピソードに挙げられている。またこのガルーダの悲劇はマスコミからの流出が徹底して制限されていたそうだ。 当時はアニメ雑誌がまだ創刊されていなかったとはいえ、かなり厳しい状況だったのではないだろうか?
 ところで、この2キャラを演じた上田みゆき女史と市川治氏は続く長浜ロマンロボシリーズ『超電磁マシーン ボルテスV(昭和52年6月4日〜昭和53年3月25日放映 全40話)』、 『闘将ダイモス(昭和53年4月1日〜昭和54年1月27日放映 全44話)』にも続けて出演している。更に市川治氏は『勇者ライディーン』『未来ロボ ダルタニアス(昭和54年3月21日〜55年3月5日放映 全47話 49回 途中、再放送2回あり) にも出演している。よほど長浜氏と息が合ったのだろう。
 BGMを担当したのは、故・筒井広志氏だが、主題歌『コン・バトラーVのテーマ』を作曲したのは小林亜星氏で、メインボーカルの水木一郎氏の代表曲の一つに数えられている名曲である。詞も良く、必殺武器の名前を連呼するところは、 ヒーローソングの王道と言えるだろう。
 そして、主題歌と同等かそれ以上に、インパクトのある曲がエンディングテーマ『行け!コン・バトラーV』だ。何しろコン・バトラーの身長と体重を盛り込んだ歌詞のおかげで、コン・バトラーは身長と体重が最も有名なロボットになった。
 オープニング、エンディング共に、レコードサイズとはリピートの有無や、コーダが違っていたりと聞き比べるのも面白い。ちなみに俺はTVサイズのアレンジの方が好きだ。
 なお、主人公・葵豹馬を演じた三ツ矢雄二氏は本作が初のアニメ出演だった。['19.05.25.更新]


宇宙戦艦ヤマト2

■昭和53年10月14日〜昭和54年4月7日放映 全26話
■原案・西崎義展、松本零士、舛田利雄 監督・松本零士 アニメーションディレクター・石黒昇 脚本・藤川桂介、舘俊介 総作画監督・小泉謙三 音楽・宮川泰
■声の出演・富山敬/古代進、仲村秀生/島大介、麻上洋子/森雪、小林修/ズォーダー大帝、伊武雅之(現・伊武雅刀)/デスラー&司令長官、他
■観客動員数400万人を記録し大ヒットを収めた映画『さらば宇宙戦艦ヤマト −愛の戦士たち−(昭和53年8月5日公開)』にいくつかの変更を加えテレビシリーズとして製作された。 故に『さらば〜』は『2』のパイロット版というポジション。
 変更された点は、『さらば〜』で戦死したメインキャラの内の多くが延命した事。『さらば〜』でも『2』でも戦死したのは、コスモタイガー隊と徳川機関長、そして空間騎兵隊隊長・斉藤始のみにとどまった。
 また『さらば〜』ではヤマトの2代目艦長となった土方がアンドロメダの艦長として登場した事、テレサと島のラブストーリーが展開された事、『さらば〜』未登場のキャラクター、新米が登場した事も変更された点である。
 『さらば〜」』は上映時間2時間半。それにしては内容をいささかつめ込みすぎた感があり、はしょっていたところもあるので26話というスパンでは『さらば〜』では充分に描ききれなかった部分を掘り下げて行くことが出来、 良かったと思う。が、26話というのはやや長すぎるように感じなくもない。無駄に思えるシーンもあるのだ。たとえば、好き勝手するデスラーに怒り心頭のゴーランド提督(声・飯塚昭三)が、 ある惑星の現住生物を八つ当たりで殺しまくるという、作画レベルもお世辞にも高いと言える代物ではなく「そんな話は要らん」と思わされるシーンがあるのだが、全26話ではなく、 例えば25話だったり24話だったりしたらこのシーンは明らかにカットされていただろう。1作目の時もそういうところが幾つかあった(バラノドンとかビーメラ星とか。現に劇場版では一切カットされている)。
 しかし、媒体がTVである上では致し方ないのだろうか?
 さて、『ヤマト』全作品の中で特に大きなウェイトを占めているのが音楽だと思う。音楽を担当したのは宮川泰氏。主題歌『宇宙戦艦ヤマト』は名曲中の名曲であり、その他にも、1作目のエンディングテーマ『真赤なスカーフ』、 スキャットが印象的な『無限に広がる大宇宙』を始め、名曲ぞろいである。今作でも『デスラー襲撃』、『白色彗星』、『アンドロメダ』などの名曲で溢れかえっている。次作以降も宮川氏による名曲が多く生み出される事となる。
 俺が最も好きなのは『元祖ヤマトのテーマ』。全TVシリーズ、全作品に必ず使用されているのはこの曲のみであり、人気の高さ、出来の良さも随一なのであろう。
 2000年秋から展開されたCD『ヤマトエターナルエディションシリーズ』。これは『ヤマト』全シリーズで使われた全ての音楽をリリースするというもの(所在が判明している曲に限るが)で、 当然『元祖ヤマトのテーマ』も収録されているのだが、『元祖ヤマトのテーマ』は2種類作られていて、一つは1コーラスできっちり終わっているもの、もう一つは2コーラスに入ったところで終わっているもの。 劇中ではこの2曲を編集してつなぎ、2コーラスとして使用されることが多かったのだが、このCDシリーズには当初は別々に収録されていた。しかし、発売後俺が「2コーラス編集版を収録して欲しい」とリクエストしたところ、 『FILE.5 新たなる旅立ち』に収録されていた。こういうリクエストには比較的よく応えてもらえるようだ。
 以前『マジンガーZ』が全話LD化される際に「英語版の歌をマルチオーディオで収録して欲しい」とリクエストしたら見事に収録されていた事があった。読者諸兄も希望があれば製作側にリクエストはしてみるものだ、とお勧めする。
 2003年夏、著作権を争っていた、松本氏、西崎氏に裁判は和解が成立。作品自体は西崎氏、デザインは松本氏に著作権がある、ということに収まり、今後、どちらかが『ヤマト』に関連した作品を作る場合、双方の許諾が降りればOK、 といった形となった。['19.05.25.更新]


赤い光弾ジリオン〜赤い光弾ジリオン 激闘編
■昭和62年4月12日〜12月27日放映 全31話 37回(再放送6回あり)
■キャラクターデザイン・後藤隆幸 チーフディレクター・西久保瑞穂 脚本・伊東恒久、渡辺麻美、他
■声の出演・関俊彦/J.J 井上和彦/チャンプ、水谷優子/アップル、本多知恵子/エイミ&オパオパ、速水奨/バロン・リックス、他
■シリアスな部分とお笑いの部分が見事なコントラストを生んでいる作品である。こういった作品は古くは『破裏拳ポリマー』『タイムボカンシリーズ 逆転イッパツマン(昭和57年2月13日〜昭和58年3月26日放映 全58話)』 『未来警察ウラシマン(昭和58年1月9日〜12月24日放映 全50話)』などの作品のように竜の子プロのお家芸である。
 TVアニメは担当する作画監督ごとにキャラクターの顔が変わってしまう事がよくあるが、この作品は概ね安定していたように思う。
 俺が気に入ってるエピソードは、ホワイトナッツが友情を優先した結果、仲間を死なせてしまい任務に初めて失敗する第13話『怒れシャッターチャンス』、オパオパが大活躍する全編ギャグの大傑作、 第24話『大冒険!戦士オパオパ』、最終回へ向けて大きな盛り上がりを見せる第30話『惑星マリス絶体絶命!』の3本。
 音楽ディレクターは『新世紀エヴァンゲリオン(平成7年10月3日〜平成8年3月27日放映 全26話)』のプロデューサーの大月俊倫氏。
 第2次声優ブームだった昭和50年代前半、そして現在でこそ声優が歌を出すのは当たり前のような感があるが、当時は少ない時期だった。周りからは結構反対されたそうだが、発売されるボーカルアルバムは好調な売れ行きを見せた。 特に『お洒落倶楽部』は同時収録のドラマも傑作。「スターチャイルドレーベル」の方向性を決定づけたと言っても良いだろう。
 後にOVA『歌姫夜曲』が発売された(昭和63年6月21日)が、そのBGM集に収録されているアップルのDJも実に楽しめる。
 主人公トリオの関俊彦、井上和彦、水谷優子は後に、OVA『ザ・サムライ(昭和62年11月1日発売)』、同じ竜の子作品『天空戦記シュラト(平成元年4月6日から平成2年1月25日放映)』でも共演している。['25.05.25.更新]


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